DX

DX人材とは?必要なスキルやマインド・採用 / 育成の方法について解説

dx 人材

自社のDXを進めるにあたって「DX化の中心になれる人材がいない」とお悩みではありませんか?DX化の中心になれる人材をDX人材と呼びます。DXを推進するためには、企業やビジネスに変革を起こせる「DX人材」が必要です。

本稿では、DX人材とはどのような存在なのか、DX人材にはどのようなスキルやマインドが必要なのかを解説します。DX人材を確保するための方法やポイントもお伝えしますので、自社のDX化を進めたいとお考えの方はご一読ください。

DX人材とは

DX人材とは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを先導し、企業やビジネスに変革を起こせる人材のことです。そもそもDXは、単に「デジタル化」を意味しているのではありません。「デジタル技術を活用して変革をもたらすこと」を意味しています。

そのためデジタル技術やIT、データ活用などに精通していること以外にも、ビジネスに関する幅広い知識を持っていることや、DX人材としての適性を有していることも大切です。

DX人材に必要な6つの適性(仮説)

情報処理推進機構(IPA)の調査によると、DX人材に必要な適性は以下の6つにまとめられています。

デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査~概要変~|IPA

引用元:デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査~概要変~|IPA

上記の6つの内、「B.臨機応変/柔軟な対応力」はDX人材としてのベースとなる資質です。「C.社外や異種の巻き込み力」は、DX人材の中でも人と連携したりほかの職種をリードしたりすることが多い、プロダクトマネージャーやビジネスデザイナーに特に重要です。「A.不確実な未来への創造力」と「F.いざという時の自身の突破力」は職種によって重要度にバラつきがあります。

このように職種によって求められる適性が異なりますので、人材の資質を見極めて選抜・抜擢する必要があるでしょう。

J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み

DX人材が必要とされる背景

DX人材が必要とされる背景には、企業がDXの必要性に迫られているにもかかわらず、DX人材が不足しているという現実があります。

経済産業省が発表した「DXレポート」で、2025年までにDXを現実化できなければ、年間最大12兆円もの経済損失が生じる可能性があると試算されているように、企業にとってDXの推進は急務です。

しかし、今まで多くの企業がデジタル技術に関する業務を外部に依頼していたため、企業内に専門知識を持つ人材が少なく、即戦力になれるDX人材が不足しているのです。

J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み

DX人材の7つの職種

デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査|IPA

引用元:デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進に向けた企業とIT人材の実態調査|IPA

DX人材は役割別に、以下の7つの職種があります。

・プロダクトマネージャー
・ビジネスデザイナー
・テックリード(エンジニアリングマネージャー、アーキテクト)
・データサイエンティスト
・UI/UXデザイナー
・エンジニア/プログラマ
・先端技術エンジニア

ひとつずつ見ていきましょう。

プロダクトマネージャー

「プロダクトマネージャー」は、DXの取り組みを主導するリーダーです。ITリテラシーやデジタル技術に深い知見を持つことはもちろん、ビジネスパーソンとしての高いスキルも求められます。DXを推進する上で欠かせない重要な存在です。

ビジネスデザイナー

「ビジネスデザイナー」は、DXの企画・立案・推進を行う人材です。ビジネスとデジタル技術の両方に精通した人材が望ましいですが、特にビジネスへの理解が深い人が適任でしょう。独自のアイデアを持ち自発的に行動できる、チャレンジ精神旺盛な人が活躍できるポジションです。

テックリード(エンジニアリングマネージャー、アーキテクト)

「テックリード」は、DXに関するシステムを設計できる人材です。「エンジニアリングマネージャー」や「アーキテクト」とも呼ばれます。高いデジタル技術を要するため、すでに技術を持っている人材を外部から採用するのもひとつの方法でしょう。

データサイエンティスト

「データサイエンティスト」は、デジタル技術やデータ解析の専門性を持つ人材です。ビッグデータの活用やデータエンジニアリング、データサイエンスなど、より細分化された知識やスキルが求められます。

UI/UXデザイナー

「UI/UXデザイナー」は、デジタルビジネス関連のシステムをユーザー向けにデザインする人材です。WebデザインやWebサイトなどに関する深い知識に加え、ユーザー目線を持っていることが求められます。

エンジニア/プログラマ

「エンジニア/プログラマ」は、システムの実装やインフラの構築などを担う人材です。

基本的なプログラミング技術をベースに、できるだけ多くのプログラミング言語を習得している必要があります。

先端技術エンジニア

「先端技術エンジニア」は、機械学習やブロックチェーンといった最先端のデジタル技術を担当する人材です。先端技術のめざましい進歩にともない、今後、先端技術を扱えるエンジニアの重要性はますます高まるでしょう。

J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み

DX人材に求められるスキル・マインド

DX人材に求められるスキルやマインドには、以下のようなものがあります。

・プロジェクトマネジメントスキル
・ITに関連する基礎的な知識
・課題設定力
・チャレンジ精神

ひとつずつ紹介します。

プロジェクトマネジメントスキル

DX人材に必要なスキルのひとつに「プロジェクトマネジメントスキル」があります。具体的には以下のようなものです。

・予算やスケジュールの管理スキル
・デジタル技術やIT技術など、技術的なスキル
・問題の分析・解決スキル
・コミュニケーションスキル
・ビジネススキル

DXの推進は試行錯誤の繰り返しです。ときには、うまくいかないことに向き合わなければならないこともあるでしょう。そのような場面でも上記のようなプロジェクトマネジメントスキルを持っている人材なら、ほかの職種と連携し、DXの実現に向けて歩みを進められることでしょう。

ITに関連する基礎的な知識

DX人材には「ITに関連する基礎的な知識」も必要です。そもそもDXは「デジタル技術やデータ活用を通して、ビジネスに変革をもたらすこと」です。つまり、デジタル技術やデータ活用がDXの前提となっているため、DXを推進するにあたってある程度の知識がなければプロジェクトを進めることは難しいでしょう。

「デジタル技術を直接扱わない『プロダクトマネージャー』や『ビジネスデザイナー』には、それほどのIT知識は必要ないのでは?」と考える人もいるかもしれません。

しかし、プロジェクトを進める中で、「テックリード」や「データサイエンティスト」のような技術系のDX人材と積極的に連携をとる必要があります。基礎的なIT知識を持ち合わせていなければ技術者とスムーズに連携がとれず、プロジェクトを円滑に進めることはできないでしょう。

課題設定力

DX人材に必要なマインドに「課題設定力」があります。課題設定力とは、課題を正確に見極め、解決につながる道筋を考え出す力を意味します。

DX推進のファーストステップは、現状の課題を明確にすることです。その後、明確にした課題が本当に解決すべきものであるのかを検討します。さらに、将来のビジョンを実現するためには、その課題にどのように取り組めばよいのかを考え、実行してみることになります。このように、課題設定力に長けた人材は、DXをはじめる段階で重要な役割を果たすのです。

もし取り組みが行き詰まってしまっても、高い課題設定力があれば、課題を正確に見つけ打開策を見出せるでしょう。

チャレンジ精神

DX人材には「チャレンジ精神」も大切です。どのような状況下においても、自ら解決したいという主体性をもってチャレンジできることは大きな強みになります。DX実現後の新しい世界をイメージし、チャレンジし続けられる人はDX人材に適任といえるでしょう。

J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み

DX人材を確保する方法・ポイント

現在、多くの企業がDX人材を確保しようと動き出しており、その競争は激化しています。DX人材はどのように確保したらよいのでしょうか。ここからは、DX人材を採用・育成する方法やそのポイントについてお伝えします。

DX人材の採用

DX人材を採用する方法は、通常の採用と同様、新卒採用か中途採用の2パターンです。いずれの場合も、採用を成功させるために以下の3つのポイントを押さえましょう。

  • 自社に必要な人材を明確にする
  • 自社をしっかりとアピールする
  • DX人材のマネジメント制度を整える

まず大切なのが「自社に必要な人材を明確にすること」です。求める人材が曖昧な状態だと、採用後のミスマッチが起こることも考えられます。採用活動をはじめる前に、スキルや適性などDX人材に求める条件を明確にしておくとよいでしょう。

また「自社をしっかりとアピールできるかどうか」も採用の結果を左右します。DX人材の獲得競争が激化する中で優秀な人材を確保するには、自社に魅力を感じてもらうことが必要です。自社のビジョンや理念などに立ち返り、魅力を感じてもらえるアピール方法を検討しましょう。

さらに採用に際し、「DX人材のマネジメント制度を整えておくこと」も重要です。従来の日本企業における評価制度では個人のスキルや実績を評価しにくく、DX人材の評価には向いていない一面があります。スキルや実績に応じて適正に評価できる制度を整えておくことも、自社のアピールにつながるでしょう。

DX人材の育成

DX人材の確保を考える際、今いる従業員をDX人材に育成しようと考えるケースもあるでしょう。DX人材として育成するのは、多少デジタル技術の面で劣っていても、課題設定力やチャレンジ精神、コミュニケーションスキルなどのマインド面で適性がある人材がおすすめです。

というのも、デジタル技術に関しては後から身に付けることが比較的容易ですが、マインドに関しては本人の資質が大きく関係しているからです。マインド面に注目して育成対象を選抜できたら、いよいよ育成を開始します。

DX人材を育成するには「座学」と「OJT・社外研修」を効果的に組み合わせることが有効です。座学では、eラーニングやデジタル教材を活用したり外部講師を招いたりして、DX人材としてのスキルやマインドを学びます。企業は、学習環境の整備や費用のサポートを行い、従業員が主体的に学べるようにしましょう。

座学に加え、OJTや社外研修で実践的な訓練を繰り返します。いくら座学でスキルやマインドをインプットしても、実践で役立てられなければ意味がありません。OJTや社外研修でリアルな訓練を行うことで、活躍できるDX人材を育成できるでしょう。

J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み

まとめ

企業のDX化は今後ますます進み、DX人材の確保もさらに激化すると考えられます。外部からの人材確保が難しくなり、自社で人材を育成しなければならなくなるケースも増えるでしょう。人材育成の負担が大きくなったり、人材が確保できないことでDXがなかなか進まなかったりといったこともあるかもしれません。

「DX人材の確保が難しく、思うようにDXを進められない」とお悩みなら「J’s X(ジェイズクロス)」がおすすめです。J’s Xは、ITサービスマネジメントと業界・業種に合わせた支援ができます。自社に合うDXを推進したいとお考えなら、ぜひJ’s Xの導入をご検討ください。

J’s X(ジェイズクロス)紹介資料ダウンロードのお申し込み