JSOLがお客様から選ばれる一番の理由は「お客様のために考え抜く」こと
ーーこれまで色々な案件を経験してきて、お客様からの声で印象的だったものはありますか?
RFP(要求仕様書)に対して「明確に回答してもらえた」「プレゼンが分かりやすかった」と言っていただいたことがあります。
これは単に分かりやすく回答しただけではなく、「こうすればもっと良くなる」という提案を加えるアプローチをしたことが、高い評価につながったと思います。
RFPに対して明確に回答をするのは基本中の基本ですが、私たちはさらに一歩踏み込んで、お客様にとって最高の結果が得られるにはどうすればいいかを考えるようにしています。その結果、お客様が当初望んでいたものとは異なる提案をすることもあります。
お客様が言っていることをそのまま鵜呑みにするのではなく、言葉の奥にある意図を深く理解し、お客様の立場に立って最善の解決策を考えぬくことが重要です。そのうえでJSOLが持つ専門知識を活かし、プラスアルファの価値や代替案を含めた提案をすることで、お客様に貢献し、信頼していただくことにつながっているのだと考えています。
先程もあったように「業務を再構築する」ことも含めて、最善の提案をできるように考え抜くことを徹底しています。
ーー今のお話でJSOLさんがお客様から信頼される理由が分かったように思います。この「しっかり考え抜く」というのは社内で教育されているのですか?
明確な教育プログラムがあるわけではないのですが、OJTで先輩から指導を受けたり、実際に先輩が仕事をする姿を見たりすることで学んでいるのだと思います。日々の業務の中で、先輩がどのようにお客様と向き合い、どう問題解決を図っているかを見て学ぶというイメージです。
結果として、お客様の立場に立って考え抜くことができる社員が多いというのは、私がマネージャーとして多くの社員と関わってきた中で実感している部分です。「お客様のために考え抜く」というのは、JSOLの社員に根付いた文化となっています。
お客様の当初の要望とは異なる提案をすることもありますし、場合によっては厳しい意見を伝えることもあります。そうやってお客様と真剣に向き合い、最善の結果を出すための努力をしていることが、お客様からの信頼を得ることにつながっていると思います。
ーーコンペの際にJSOLさんが受注できるのも、このような信頼を獲得してきたことが影響しているのでしょうか?
それはあると思います。JSOLはネームバリューが大きいわけではないため、コンペのタイミングで「初めて社名を聞いた」と言われることもあるのですが、一度仕事をさせていただくと、「依頼してよかった」「スキルが非常に高い」といった高い評価をいただくことが多いです。
これまでのプロジェクトを通じて培ってきたスキルや知見がJSOL社内に蓄積されており、そういったスキルや知見を使いこなせる人材が育ってきていることが、私たちの大きな強みとなっています。
【成功事例】システム導入によって社員に「変革の意識」が芽生えた
ーー他に、これまで導入した案件で上手くいったものや印象に残っているものはありますか?
三井倉庫様の案件が印象的でした。導入後にお客様へのインタビューをさせていただく機会があり、業務変革の効果を実感したというお話をお聞きしました。
特に印象的だったのは、業務が効率化したのはもちろんのこと、お客様の社員の方が業務が変わったことを実感できた点です。社員の方々がシステム化による業務効率化のメリットを体感したことで、「変革の力」というものを理解し、意識として根付いたことが非常に大きかったという声をいただきました。業務効率化だけでなく社員の意識まで変わったことが、想定以上の効果だったと喜んでいただけました。
加えて「JSOLという相談できるパートナーを見つけられてよかった」と、情報システム部の部長さんから言っていただいたことが、非常に嬉しかったです。
このプロジェクトを通じて、お客様の組織文化や社員の意識にもポジティブな影響を与えることができたことは、JSOLにとっても大きな成功事例となりました。
ーー社員の意識を変えるというのは、会社全体として非常に意味のあることですね
システムの導入することや業務を変革させて効果を得るためには、お客様の社員の熱量が不可欠です。いくら我々が熱意を持って取り組んでも、お客様にやる気がなければ思うような効果は得られません。
ただ、社員の意識を変えるというのは、なかなか難しいことです。メリットを口で説明しただけでは、理屈は理解できても意識や行動までは変わらないというのが実際のところです。
ではどうするかというと、先程の話にもあったように、システム導入を通じて効果を実感することが大切です。そうすることで、社員の中に熱量を持った人が生まれます。すると、熱量を持った社員が周りに影響を与えて同じように熱量を持つ人々が増えていき、組織としてチャレンジする動きが生まれるのです。
三井倉庫様の事例でも、このような熱い人が増えていると感じており、さらに増えることを期待しているとおっしゃっていました。
プロジェクトを乗り越えることでJSOLとともにお客様も成長する
ーーシステム導入の成功事例をお話いただきましたが、他にこれまでの経験の中でシステム導入による「思わぬ効果」を実感したことはありますか?
システム導入の過程でお客様が自信を持って新たなプロジェクトにのぞめるようになるという点が、意外な効果として挙げられます。
プロジェクトの開始時点では、多くのお客様が「これで本当に大丈夫か」「上手くいくのか」という不安やプレッシャーを感じています。また、プロジェクトの進行中には予期せぬトラブルやスケジュールの遅延などが生じ、時には厳しい議論が交わされることもあります。そうした苦労を乗り越えてプロジェクトを完遂した際、お客様は「大変だったけれど、最終的には良い結果になった」と感じ、次のプロジェクトへの自信につながるのです。
JSOLのお客様は単発のシステム導入で終わらずに継続的にお付き合いすることが多いのですが、最初のプロジェクトを乗り越えたお客様の多くは、次のプロジェクトからは自信を持って推進できるようになっていきます。最初のプロジェクトでは不安の中で進めていたお客様が、次のプロジェクトでは非常に頼もしくなった姿を何度も目にしてきました。
もちろんプロジェクトを通してJSOL側も常に成長していきます。JSOLとお客様の双方がともに成長できる点が、システム導入のプロジェクトがもたらす価値の一つだと感じています。
ーーお客様が不安に感じるのは、システム導入が会社にもたらす影響が大きいところから来るのでしょうか?
システム導入は決して安い買い物ではないということも大きいと思います。経営者の承認を得て予算を確保していただくものなので、予算を無駄にできないというプレッシャーがつきまといます。また、システムに合わせて業務の流れが変わることで、一時的に現場の負担が増えたり想定外のトラブルが起きたりといった影響が出る可能性もあります。
お客様も相応のリスクを追って「チャレンジしている」形になるため、プレッシャーを感じながらプロジェクトにのぞんでいるのです。
「失敗できない」という気持ちが強いことから、時には厳しい言葉をいただくこともあります。私はこれもプロジェクトを成功に導くために必要な過程だと思っています。JSOLとお客様がともに協力し合いつつ、良い意味でのプレッシャーを共有することで、適度な緊張感を保ってプロジェクトを前進させていくことができています。
ーープロジェクトの進行が遅れたりすると、お客様の中で不安や迷いが大きくなるものなのでしょうか?
そもそも明確な正解がない中でプロジェクトを進めないといけないケースがあり、そのような場合は不安や迷いはより一層大きくなりがちです。現行の業務をそのままデジタル化する場合は現行の業務がガイドラインになりますが、新しい業務プロセスを構築する場合は、何が最適解かの判断が難しくなります。このような状況では、お客様側での意思決定が難しくなり、結果としてプロジェクトが遅れていくケースは多いです。
JSOLとしては「お客様の意思決定が遅いからしょうがない」と考えるのではなく、こちらから積極的にアクションを起こすようにしています。メリット・デメリットを明確に示すことはもちろん、JSOLとして推奨する選択肢を提案することで、お客様の意思決定をサポートします。
お客様に判断を委ねるだけでなく、経験や専門知識を生かしてJSOLとしての意見をしっかりと伝えることが大切だと考えています。
JSOLの社員が育つ秘訣は「実戦を通して成長できる環境」にある
ーーお客様が成長するというお話がありましたが、JSOLさん側のプロジェクトメンバーに対してはどのような教育やアドバイスをしていますか?
プロジェクトメンバーへのアプローチは、その人の年代や経験に応じて変えています。若手メンバーにはマイクロマネジメントを行い、具体的にフィードバックしています。例えば「この部分は非常に良いが、こちらの部分はこのように改善した方が良い」といった形です。
一方で中堅以上のメンバーには、あまり細かく指導を行わないようにしています。経験を積んだメンバーは、過度な指導を受けることを好まない傾向がありますし、自分自身で答えを見つける方が成長につながると考えています。そのため、中堅以上のメンバーには適度な距離を保ちつつ、必要に応じてフォローするというスタンスを取っています。
ーーメンバーの育成のために色々と工夫をされているのですね。須賀さんはメンバーが成長するために大切だと思っているものはありますか?
メンバーが新たなスキルを身につけ、自信を持って業務に取り組めるようになるには、実践経験が重要だと考えています。そのために、メンバーが常に一段上の役割や責任を経験できるような機会を与えることを心がけています。メンバーの成長の機会を与えることはマネージャーとして私の責務です。
メンバーが常に少しずつチャレンジできるような環境を与えることを意識しています。ただ、理想的な成長機会を常に提供できているわけではないため、今後はさらに強く意識していかないといけないと改めて感じているところです。
ーーメンバーに適切な案件を割り当てるために、普段から社内で案件の共有などを行っているのでしょうか?
はい、JSOLでは日常的に案件の状況を共有しています。代表的な例は、課や部単位で行われる週次のミーティングです。
また、JSOLにはプロジェクトの各段階でレビューを行う仕組みがあります。例えば、要件定義が完了したタイミングで要件定義のレビューを行い、開発の開始前には開発計画のレビューを実施します。システム開発の品質を確保し、効率的にプロジェクトを進めるために会社としてルールが整備されています。
若いメンバーにもこういったレビューの場に出てもらい、やり方を覚えたりフィードバックを受けて気づきを得たり、成長する機会として活用しています。社員を育成するためには研修も大事ですが、プロジェクトの実践経験の中で学ぶ方がより効率的に成長できると考えています。
そしてこのような成長を促進させる環境が整っていることが、JSOL内で人材が育つ理由になっているのだと思います。
ーーまとめ
JSOLは単にシステムを導入するだけではなく、お客様の利益を最大化するためにベストな方法を考え抜くことで、お客様に大きく貢献してきました。
これからも「変革を支えるパートナー」としてお客様に寄り添い、長期にわたって成長をサポートいたします。